MP研究会/例会2007_03

研究会活動

材料のパフォ-マンス研究会

2009年 第4回研究会例会

日時: 2009年10月9日(金)14:00-17:00
場所: 
早稲田大学大久保キャンパス 62号館W大会議室
     (「高田馬場」下車,徒歩12分)JR/東西線
     (「西早稲田」下車,徒歩 6分) 副都心線

講演タイトルと講演者

[A講演] 
 「炭素鋼の高温水中腐食メカニズムと流動加速腐食について」
                 東京電力㈱        梅村 文夫

[B講演] 「半導体/金属の腐食・防食」        
                 三菱マテリアル㈱     藤澤 龍太郎

             
                 
[B講演]  「非鉄金属の腐食損傷事例」

                 IHI検査計測㈱      福田 敬則
 

研究会終了後,技術交流会(
17:00~19:00)を予定しています。
参加費
3,000円,事前にお申し込み下さい。なお,領収書が必要な方は,出欠通知の際にお申し出下さい。
            [出席通知]

ご出席の方は Emailで事務局(jim@corrosion-center.jp)まで
ご連絡ください.


  1.お名前
  2.交流会 (出席/欠席)
  3.領収書 (要/不要)
Abstract

平成21年度 第4回材料のパフォーマンス研究会 講演者と概要

[A講演]「炭素鋼の高温水中腐食メカニズムと流動加速腐食について」

                 東京電力㈱     梅村 文夫

(1)炭素鋼の高温水中における腐食機構の歴史的論点と現状の解釈
(2)高温水炭素鋼配管減肉事例と減肉(FAC)メカニズムについて
(3)減肉モルフォロジー(鱗片状模様)の考え方

美浜原子力発電所で、炭素鋼配管が減肉して蒸気漏れが発生して以来、国内においても「炭素鋼の高温水中の減肉」に関する研究が、多くのところで開始された。減肉現象は、FACFlow-Accelerated Corrosion)と呼ばれ流体の流れによって、腐食が加速される現象である。この現象を正しく理解するためには、炭素鋼の高温水中の腐食機構を知らなければならない。

高温水中の腐食機構モデルを最初に提案したのはPotter(1961)であり、この時、すでにスケール2層構造、放物線則によるスケールの成長モデルが提案された。今でもこのモデルは、現状の解釈の基本になっている。
しかし、Potterのモデルは、歴史的的に振り返ると、必ずしも素直に受け入れられた訳ではない。本講演ではPotterがモデルを提案した後、どのような経緯を経て、今日の解釈にたどり着いたかを紹介する。

減肉メカニズムに関しては、最近の研究で新たに明らかにされた点を紹介する。減肉部は、鱗片状模様と呼ばれる独特な形態を示す。鱗片状模様が形成されるメカニズムに関しては、いまだ明確にされていない。本講演では、鱗片模様に関する幾つかの考え方を紹介する。

[B講演] 「半導体/金属の腐食・防食」                   三菱マテリアル㈱   藤澤 龍太郎

 電子機器の発展に伴い身近な機器に様々な非鉄材料が使われているが、それに伴い思わぬ環境での腐食事例も報告されている。車のリアガラスに使われていたITO/Ag対において、Agの腐食事例が過去に報告された。この腐食事例を調べるうちに、ITOIndium Tin Oxide)はn型の半導体であり、光によって光電流が生じ、この光効果により腐食の様相が変化することが分かった。さらに光触媒で有名なTiO2Agを組み合わせることによって、光によって金属を防食する効果があることを見出した。
この半導体と金属の組合せによる腐食・防食の検討についてご紹介する。また、最近の非鉄材料メーカーにおける材料開発と腐食という切り口から、様々な表面処理、腐食に関する事例の紹介を行う。

[B講演]  非鉄金属の腐食損傷事例」
                                   IHI検査計測㈱    福田 敬則

      以上