Abstract
平成24年度 第3回材料のパフォーマンス研究会 講演者と概要
[A講演]
「福島第一発電所の事故とその後の状況の概要とJAEAが行ってきた取組みについての紹介」
(独)日本原子力研究開発機構 山本 正弘
昨年発生した東日本大震災の影響により事故を起こした福島第一発電所ならびにその周辺域では、事故による様々な影響が発生し、それに対して東京電力を中心として数多くの対策が実施されてきている。
多くのものは報道などで明らかになり、知られてはいるが、演者は日本原子力研究開発機構(JAEA)の中で事故後の各種対策に関係をしてきた中で、JAEA側の取り組みを紹介するとともに、今後、長期にわたり必要とされる技術に関しての考え方、ならびに腐食研究者に期待されていることなどを私見を交えてご報告する。
[A講演]
「二相ステンレス鋼のすき間腐食優先溶解機構」
早稲田大学 青木 聡
二相ステンレス鋼(Duplex Stainless Steel;DSS)は優れた機械的特性,および耐食性を併せ持つことから,新たな工業用汎用ステンレス鋼として近年注目され,特性の解明が急がれている.現在,高耐食材料であるDSSといえどもすき間腐食の発生が問題となっており,その防止法確立の重要性が指摘されている.
本講演では,すき間腐食定常成長時のすき間内腐食環境を模擬した溶液中におけるDSSおよびα,γ各相の溶解挙動,および定電位保持すき間腐食における定常成長段階へ至るまでの腐食部優先溶解挙動の推移を解明し,それらの知見からすき間腐食成長段階におけるDSSのすき間腐食優先溶解機構を解析した結果を報告する.
以上
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